普段は静かであまり鳴かないイメージのあるハムスターですが、実は気持ちや状況によって鳴き声を出すことがあります。中でも、「キューキュー」と聞こえる鳴き声は、少し注意が必要です。
この記事では、ハムスターの鳴き声が示す気持ちや、どんな場面で鳴くことが多いのかについて詳しくご紹介します。ハムスターの気持ちをもっと理解し、健康状態にも気を配るヒントを得られるでしょう。
ハムスターは鳴くことがあるの？
静かな性格を持つハムスターですが、驚いたり、何かを伝えたい時には鳴き声を上げることがあります。
多くの飼い主さんは、ハムスターが鳴くのを初めて聞くと「え？ハムスターって鳴くの？」と驚かれるかもしれませんが、実は眠っている時や巣穴の中でも鳴くことがあるんです。
ハムスターの鳴き声は意思表示の一つで、普段から気を配っておくと、その小さなサインに気づきやすくなります。
ハムスターが鳴くのはどんな時？
通常、健康でリラックスした生活をしているハムスターが頻繁に鳴くことはありません。鳴くことは何か伝えたいことがあったり、不安やストレスを感じている可能性を示しています。
例えば、環境が変わったり、飼い主に触られたりすることで緊張して鳴くことがあります。また、人間が寝言を言うように、ハムスターも夢を見ている時に小さな鳴き声を発することも。
ハムスターの鳴き声のトーンや場面によって、伝えたいメッセージはさまざまです。
「キューキュー」と鳴くのは体調不良のサイン？
特に注意したいのが「キューキュー」という高い鳴き声です。この鳴き声は、体調不良や強い不安を感じている時に出すことが多いとされています。
例えば、ケージの掃除が不十分であったり、体が痛む部分がある場合、または何かに強く恐怖を感じている際に「キューキュー」と鳴いて不快を訴えることがあります。
この鳴き声を聞いたら、まずはハムスターの様子や周囲の環境に異変がないかを確認するのが大切です。
飼育環境で変わる鳴き声
ハムスターが鳴くのは、必ず何かしらの理由があるため、飼育環境によって鳴きやすくなる場合もあれば、ほとんど鳴かなくなることもあります。特に、鳴き声が多い場合は、ストレスを感じやすい環境に置かれている可能性が高いことを覚えておきましょう。
たとえば、1つのケージに複数のハムスターを一緒に飼っていると、縄張り意識の強いハムスター同士がストレスを感じて鳴くことが増える傾向があります。
ハムスターにとって、他の個体がテリトリーにいるのは強いストレス要因です。そのため、1匹ずつ分けて飼育する方が、ハムスターが安心して過ごせる環境が整い、鳴き声も少なくなります。
ハムスターがケージの隅で寝てばかりで気になる方はこちらの記事が参考になります！
お迎え直後に鳴くのは不安サイン
新しくお迎えしたばかりのハムスターは、新しい環境や飼い主に慣れていないため、警戒してよく鳴くことがよくあります。
これまで慣れ親しんだ場所から引き離され、見知らぬ人間と慣れない環境に置かれたら、ハムスターも不安でいっぱいになるのは当然です。
「鳴くことが多いと、体調が悪いのでは？」と心配になるかもしれませんが、新しい環境に慣れるまではそっと見守ってあげましょう。ハムスターが慣れてきて、飼い主に少しずつ信頼を寄せるようになれば、自然と鳴くことも少なくなり、リラックスした様子が見られるはずです。
ハムスターの鳴き声の種類で気持ちを理解しよう！
ハムスターは、感情を鳴き声で表現することがあります。たとえ小さな声でも、それぞれに意味があり、飼い主さんとコミュニケーションを図ろうとしているかもしれません。
ここでは、よく聞かれる鳴き声とその気持ちを紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
「キュッキュッ」と高い声で鳴く時：甘えのサイン
「キュッキュッ」という可愛らしい高い声で鳴いている場合、これはハムスターが飼い主さんに甘えたり、おやつを要求している可能性が高いです。信頼している飼い主さんに「もっと構ってほしい」「おやつをちょうだい」と言っているかのようです。特に、お気に入りのおやつをもらっているときにこの鳴き声を出すことが多く、嬉しい気持ちが現れています。
ただし、この鳴き声をするハムスターは、人馴れした好奇心旺盛なタイプが多いようです。中には、成長とともに鳴かなくなったり、急に鳴き始めたりする個体差もあります。
「ギーギー」「ジージー」と強めに鳴く時：警戒や不安
「ギーギー」や「ジージー」といった強めの鳴き声は、警戒心を示していることが多いです。特に、お迎えしたばかりのハムスターや、複数飼いの環境にいる場合に聞かれることが多く、「触らないで！」「近づかないで！」という警告の意味を持っています。
また、この鳴き声とともにお腹を見せたり、歯をむき出しにしたりすることもあります。こうした態勢は攻撃準備のサインでもあるため、無理に触らず、そっとしておいてあげましょう。多頭飼育の場合、こういった鳴き声はストレスの表れであるため、できるだけ早く個別に飼育するのがおすすめです。
「プスプス」「プププ」と小さく鳴く時：いびきや鼻炎の可能性
「プスプス」「プププ」という小さな鳴き声は、ハムスターが寝ている時によく聞かれ、鼻から空気が漏れる音のようなものです。これはいびきであることが多く、ハムスターがリラックスしている証拠といえます。
ただし、ケージの床材が汚れていたり、鼻炎などで鼻が詰まっている場合にもこの音が増えることがあります。頻繁に聞かれる場合は、体調のチェックを兼ねて動物病院で診てもらうと安心です。
すぐに動物病院に連れていけず、健康状態が気になる時には「はちみつ」が一役買ってくれるかも？
「クックッ」「ククッ」と小さく鳴く時：イライラや怒りのサイン
「クックッ」「ククッ」といった小さな鳴き声は、ハムスターが苛立っている時や怒っている時に出すことが多いです。これは正確には歯ぎしりの音で、歯のケアとして出している場合もあります。
また、寝起きでまだ寝ぼけている時にもこの音を出すことがあるため、必ずしも怒りだけで鳴いているわけではありません。日常的に観察していれば、どういう状況で「クックッ」「ククッ」と鳴くのかがわかるようになってくるでしょう。
また、テレビの音や部屋の中の音がストレスになっている場合もあります。ハムスターに聞こえる音と、適切なお部屋の音についても知っておいてください。
「ジジッ」「キキッ」と高い声で鳴く時：驚きのサイン
「ジジッ」や「キキッ」という短く鋭い鳴き声は、ハムスターが驚いた時に出す音です。突然触られたり、急に上から掴まれた時に聞かれることが多く、「びっくりした！」という気持ちの現れです。こうした驚きの声はハムスターにとってストレスになるため、触る際はなるべく優しく行い、びっくりさせないよう心がけましょう。
「ジュージュー」と鳴く時：子どもハムスターの甘えサイン
「ジュージュー」と鳴くのは、子どものハムスター特有の鳴き声で、親を呼んでいるときやご飯を欲しい時に聞かれます。成長したハムスターではあまり聞かれませんが、ブリーダーや赤ちゃんハムスターを飼っている飼い主さんにとってはなじみのある鳴き声でしょう。
ハムスターの鳴き声は、慣れてくると飼い主さんにとっても大切なコミュニケーション手段になります。それぞれの鳴き声が示す気持ちを理解し、より良い関係を築いていきましょう。
長く頻繁に鳴いている時は要注意！
ハムスターの「キューキュー」や「プププ」という鳴き声は、普段は短時間で聞かれるものですが、長く頻繁に鳴いている場合には注意が必要です。これらの鳴き声が長時間続くと、病気や健康状態に異常が生じている可能性が高くなります。
もし、ハムスターが長く鳴き続けているのを見かけたら、まずはその声の変化に耳を傾けてみましょう。また、鳴き声だけでなく、以下のような体調のサインにも注意してみてください：
- 食欲の変化：急に餌を食べなくなったり、水を飲まなくなったりしていませんか？
- 行動の変化：普段元気なハムスターが静かにしていたり、隅に隠れたりすることはありませんか？
- 体調の不調：毛艶が悪くなったり、体が冷たくなっている場合は特に要注意です。
早期発見がカギ！
これらの異常が見つかった場合は、すぐにかかりつけの動物病院に連れて行きましょう。早期に問題を発見できれば、それだけ回復も早くなります。ハムスターは体が小さいため、病気の進行が早いことがありますので、普段から変わった様子がないか注意して観察することが重要です。
健康状態に気を配ることで、愛するハムスターの苦痛を取り除く手助けができます。定期的に健康チェックを行い、ハムスターが元気に過ごせるようサポートしてあげましょう。
まとめ
ハムスターの鳴き声には、様々な気持ちや健康状態が表れています。普段の鳴き声の変化に耳を傾け、どんな時にどんな声を出すのかを観察することが大切です。「キュッキュッ」という甘えた声や、「ギーギー」と警戒している声など、鳴き声の意味を理解することで、愛ハムスターとの絆が深まります。
特に、長く頻繁に鳴く場合には健康への警告かもしれませんので、異常を感じたらすぐに専門家に相談することをお勧めします。日頃からハムスターの様子を観察し、信頼関係を築くことで、彼らが安心して過ごせる環境を整える手助けができます。
愛情をもって接することで、より良い飼育環境を提供し、ハムスターとの幸せな時間を楽しんでいきましょう。
