幽霊の頭の三角巾の名前はなぜかぶってる?理由と意味をわかりやすく徹底解説!

豆知識
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幽霊の頭飾りについて知っていますか?

子供向けのおばけや幽霊のイラストを見ると、頭に三角巾をつけていることがよくありますよね。でも、その三角巾、一体何と呼ばれているかご存知ですか?

幽霊の三角巾って、ちょっとした日本風の天使の輪みたいな感じがしますよね。でもその名前、意外と知らないですよね?

実は、日本の幽霊のイラストでは、頭に三角巾のようなものがよく見られます。でも、それって一体何と呼ばれているのか、気になったことはありませんか?

今回は、その三角巾の正体や、宗教や地域による呼び名の違いについて、詳しくご紹介します!

幽霊の頭に白い布の名前は 「天冠(てんかん)」

幽霊の頭にかぶっているあの三角の白い布、実は「天冠(てんかん)」と呼ばれていますよ!地域によっては「頭巾」と呼ばれることもありますし、「額烏帽子(ひたいえぼし)」や「髪隠し」とも呼ばれますが、共通しているのは死装束という点です。

死装束とは、亡くなった方が冥土(めいど)に旅立つ際に着せる衣装のことで、昔の人々は白い着物である「経帷子(きょうかたびら)」を着せ、手には「手甲」、脚には「脚絆」を着せるのが一般的でした。さらに、頭には頭陀袋を下げ、袋の中には三途の川を渡る際の料金である六文銭を入れる習慣がありました(現代では硬貨が使われることもあります)。また、網笠をかぶり、草履を履き、利き手には杖を持つ地域もあるそうです。

天冠をつける意味とは?

幽霊が天冠をかぶる理由にはいくつかの説があります。一つは、「閻魔大王に礼を尽くすために正装するため」。もう一つは、「死者が地獄の災厄から逃れるように」。また、「身分の高さを示すため」にもかぶるとされています。

しかし、天冠は死装束だけでなく、ひな人形のお雛様や伝統芸能の「能」でも使われます。最近では天冠をつける機会が少なくなっていますが、それは「幽霊が白い三角巾をかぶるイメージが強くなり、目立ちすぎるから」と言われています。

そのため、一部の地域では天冠をかぶる代わりに頭陀袋の中に収めることもあるそうです。

ちなみに、六文銭を持たせる理由には、三途の川に住むとされる奪衣婆(だつえば)と呼ばれる鬼のおばあさんがいて、お金がないと衣服を奪われるという話もありますよ。

死装束の各アイテムを解説

死装束の各アイテムには、それぞれ意味合いがあります。以下に、代表的なアイテムとその意味をわかりやすく説明します。

  1. 白い着物(経帷子):亡くなった人に着せる主要な衣装です。白は清らかさや浄化を象徴し、死者の魂が清浄な状態で次の世界に旅立つことを願う意味があります。
  2. 手甲(てぐすり):手首から腕にかけて巻く布。手甲は亡くなった人の手を守り、安らかな旅路を願う意味があります。
  3. 脚絆(あしひも):足首から膝まで巻く布。脚絆は亡くなった人の足を守り、安定した歩みを願う意味があります。
  4. 頭陀袋(ずとくぶくろ):頭にかぶせる袋。中には六文銭や網笠(あみがさ)、草履(わらじ)などが入れられ、死者の旅路を助けるための道具が入っています。
  5. 笏(しゃく):祭祀の際に神職が手に持つ棒状の器具。死者が冥界で正しく案内されることを願う意味があります。

これらのアイテムは、亡くなった人が冥界へと旅立つ際に安全で安心な旅路を願いを込めて身に着けられるものです。

六文銭を持つの意味とは?

六文銭は、頭陀袋に入れられる硬貨の一種で、亡くなった人が冥界での旅に必要な通貨とされています。日本の伝承によれば、死者は三途の川を渡り、その渡し賃として使うとされています。

六文銭の数には特別な意味があり、通常は奇数の枚数が用いられます。この六文銭を持たせることで、亡くなった人が安全に冥界を旅し、適切な場所へと導かれることを願う意味が込められています。

天冠の三角巾はヘビを意味する?

天冠は一般的には身分の高さを示す衣装ですが、一説によれば、その三角形の形状は実は蛇の鱗に由来していると言われています。

なぜそんな説が出てきたのかというと、昔から日本では蛇が「死と再生の象徴」として考えられてきました。蛇は毒を持ち、脱皮することで傷が治るため、死から再生へのシンボルとされています。そのため、天冠の三角形には「死者の再生を願う」意味が込められているとも言われているのです。

さらに、昔から蛇は神の使いとしても敬われており、特に白い蛇は弁財天の化身と考えられてきました。しかし、蛇を苦手とする人も多く、悪魔的なイメージを持つこともあります。しかし、日本では一時期、蛇は神の化身として崇められていた時期もあったようです。

宗教によって異なる天冠の使用法

日本の死装束は主に仏教の影響を受けていますが、神道でも白い小袖を着せ、笏を持たせるなど神職の身なりを整えてから棺に納めることが一般的です。

仏教でも、宗派によって異なる慣習があります。例えば、浄土真宗では亡くなった人に死装束を着せません。それは、他の宗派とは異なり、49日間の旅をするのではなく、直ちに極楽浄土に至るとの教義があるからです。そのため、浄土真宗では故人の愛用していた服を着せて納棺します。

仏教は中国から日本に伝わりましたが、中国では正装の際に必ず冠をつける習慣がありました。そのため、仏教の死装束にも天冠をつけることが一般的でした。

ただし、幽霊が白い三角巾をつけるイメージが強まり、天冠が目立ち過ぎるという理由から、現在では多くの宗派で天冠を頭陀袋に収めるようになっています。

まとめ

天冠という名前の頭の三角巾をはじめとした死装束は、亡くなった方が冥界への旅を安全に、そして安心して進めるための衣装や道具です。白い着物は清らかさを、手甲や脚絆は身体の保護を願い、頭陀袋に入れられる六文銭は冥界での渡し賃として用意されます。また、笏は死者が正しく案内されることを願って持たせられます。これらのアイテムは、亡くなった人が安らかな旅路を辿り、次の世界へと導かれることを願って身に着けられます。

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